Dr. キタノのシステムバイオロジー塾

ここでは、実験医学に連載された「Dr.キタノのシステムバイオロジー塾」の関連情報を掲載しています。

DrKitanoBook20152015/3 この連載が本になりました!
北野宏明, Dr.北野のゼロから始めるシステムバイオロジー, 羊土社 2015
ISBN-10: 4758120544

 

  本稿 補講
第1講
(2013年11月号
Vol.31 No.18
)
システムバイオロジーとはなにか?  
第2講
(2014年1月号
Vol.32 No.1
)
システム論的アプローチとは? システムバイオロジーにはどんなツールがある?
第3講
(2014年3月号
Vol.32 No.4
)
システムバイオロジーと創薬〜実例を交えて システムバイオロジー用ツールを一挙紹介!
第4講
(2014年5月号
Vol32 No.6
)
システムバイオロジーをオープニング・ゲームに使うー細胞老化の事例 システムバイオロジーのマップとモデル
第5講
(2014年7月号 Vol32 No.11)
役立つモデルをつくるのに必要なこと CellDesignerによるモデル構築とシミュレーション
第6講
(2014年9月号
Vol32 No.15
)
モデル構築におけるロバストネスとノイズ (正誤表) 多階層生理機能モデル:薬物間相互作用①
第7講
(2014年11月号
Vol32 No.17
)
情報プラットフォームと人工知能の登場 多階層生理機能モデル:薬物間相互作用②
第8講
(2015年1月号
Vol33 No.1
)
システム制御学のもたらす変革 〜人間の認知限界を突破するために〜 Garuda プラットフォーム

第4講補講 

システムバイオロジーのマップとモデル

パスウェイマップの記法:SBGN

Fig13 SBGN

図13 標準パスウェイ記法:SBGN

SBGN (Systems Biology Graphical Notation) : http://sbgn.org

EGFRパスウェイマップ: iPathwasy+ 上で閲覧できます。

View Larger Map

CellDesignerの使い方

CellDesignerは以下のサイトからダウンロード、インストールしてください。

CellDesigner: http://celldesigner.org

サンプルファイル:CellDesignerがインストールされたフォルダの samples で、MAPK.xmlを開いてください。

関連ドキュメント:CellDesignerがインストールされたフォルダの documents にある StartupGuide43.pdf (英語)を参照してください。

CellDesigner解説書(日本語)

CD_MAPK
図15  CellDesignerで開いたMAPKカスケードのサンプルファイル

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第5講補講 

CellDesignerでの数理モデル構築とシミュレーション

5Fig4図4 BioModelsからダウンロードしたSchoberlのモデルをCellDesignerで開く

操作手順:
  1. CellDesignerの[Detabase]メニューから、[Import Models from BioModels.net...] メニューを開く。
  2. ダイアログボックスのリストから、BIOMD0000000019 の Schoberl2002EGR_MAPKを選択し、Import ボタンをクリックする。
    モデルが CellDesignerのキャンバスに開く。
  3. 各Reactionの式を確認するには、線を右クリックし、[Edit KineticLaw...]メニューを選択する。
    図4のように、モデルとreactionに設定された数式が閲覧できる。
  4. シミュレーションを走らせるには、
    [Simulation]メニューから、[Control Panel]を選択、Control Panelダイアログが開く。
  5. [Execute]をクリックすると、モデルに設定されている式/パラメータでシミュレーションされ、結果が表示される。
    Schoberl2002 sim

図5 ShoeberlのモデルをCellDesignerでレイアウトしなおしたモデル

レイアウトしなおしたモデルファイル:Schoebel2002_cd14.xml (CellDesigner Ver4.3) ※このモデルには式/パラメータは入っていません。

Schoberl2002_cd14

Garuda プラットフォーム

http://www.garuda-alliance.org ベータ版公開中

図6 CellDesignerで開いたマップ上に、実際の実験データをマッピングした例

5Fig6

図7 mTORパスウェイをCytoscapeに取り込み、ネットワーク解析を実施

5Fig7

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第6講補講 

多階層生理機能モデル:薬物間相互作用①

PhysioDesigner screenshotPhysioDesignerのインストール/使い方

PhysioDesignerはサイト http://physiodesigner.org/ からダウンロードできます。

図9 PhysioDesignerのメイン・ウィンドウのスクリーンショット

CellDesignerも必要です。

モデルファイル

詳細は以下の論文をご参照ください。

"CYP3A4 induction mediated drug-drug interaction (rifampicin and alprazolam)"
Yamashita, Sasa, Hisaka, Asai, Kitano, Hashida, Suzuki, PLoS One,
8(9), e70330, 2013
http://www.plosone.org/article/info%3Adoi%2F10.1371%2Fjournal.pone.0070330

操作手順

  1. PhysioDesignerを起動する。
  2. [Database] メニューから、[Import models from physiome.jp] サブメニューを選択。
  3. ポップアップメニューで、Model ID "796" あるいは、条件なしでSearchボタンを押して表示されるモデル一覧から、以下のモデルを選択。

    796 CYP3A4 induction mediated drug-drug interaction (rifampicin and alprazolam

  4. [Download] ボタンを押し、[Open]を選択。
    モデルがキャンパスに表示される。(左図)
    6s_16s_2
  5. CYP3A4 モジュールをクリックすると、モジュールの内容が表示される。(上右図)
  6. CYP3A4モジュールの上で右クリックし、[Integrated SBML Model...] メニューを選択。
    SBML モデルの詳細が表示される。
    6s_3
    ※モジュールに埋め込まれたこのSBMLファイルをGaruda 経由でCellDesigner上で開き、編集する方法は次回、説明します。6s_3

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第7講補講 

多階層生理機能モデル:薬物間相互作用②

今回は Garuda を介したSBML-PHML ハイブリッド多階層モデルの作成方法について説明します.

PhysioDesigner 上に全身動態モデルがあり,CellDesigner 上で CYP3A4 発現プロセスモデルを作成したと想定します.そこをスタートラインとします.

説明: Macintosh HD:Users:asai:Desktop:cd-snap.png 説明: Macintosh HD:Users:asai:Desktop:pd-snap.png

CellDesigner 上のSBMLモデルをGaruda を介して PhysioDesignerに送信する

SBML-PHML ハイブリッドモデルを作成するために,CellDesigner 上の SBML モデルをGaruda を介して PhysioDesigner に送信します.

  1. CellDesigner のメニューバーにある Garuda からSend SBML to を選択します.

    すると,Garuda に登録されているアプリケーションの中から SBML を受け取ることのできるもののリストがそのサブメニューとして表示されます.

  2. その中に PhysioDesigner(すでに Garuda に登録されているものとします)が表示されますので,PhysioDesigner を選択してください.

    説明: Macintosh HD:Users:asai:Desktop:garuda-menu.png

    これで,CellDesigner 上で作成した SBML が,Garuda 経由で PhysioDesigner に送信されます.

    PhysioDesigner 側では SBML ファイルを Garuda から受信すると以下のダイアログを表示し,ユーザーに受信した SBML をどう扱いたいか質問します.

    説明: Macintosh HD:Users:asai:Desktop:pd-receive-sbml_1.png

  3. SBML モデルを受信してモジュールにインポートする場合は Select ボタンをクリックしてモジュールを指定します.インポートしない場合は Disregard ボタンをクリックして終了します.

    Select をクリックすると既存のモジュールのリストが表示されます.このうちのどれかに SBML モデルをインポートする場合は,1つを選択し OK をクリックします.

    あるいは,SBML モデルをインポートするためのモジュールを新たに作成する場合はCreate a new module を選択し,モジュールの名前をテキストボックスに入力して OK ボタンをクリックします.

    説明: Macintosh HD:Users:asai:Desktop:pd-receive_1-2.png

  4. 今の場合は CYP3A4 という名前のモジュールにSBML をインポートしたいので,そのモジュール名で検索して見つけて,選択状態にして OK ボタンをクリックします.

    検索はインクリメンタルサーチになっていますので,最初の数文字を入力するだけでこの場合はターゲットのモジュールを発見できます.

    説明: Macintosh HD:Users:asai:Desktop:pd-receive_1-3.png

    インポート後,モジュールにSBML ロゴが現れれば正常にSBML のインポートに成功したことがわかります. 説明: Macintosh HD:Users:asai:Desktop:pd-snap-2.png

    これで Garuda を介した CellDesigner からの SBML モデルのインポートが完了しました.

この後 Physical Quantity を編集するなどして,数理的にSBML モデルを PHMLモデルと連携させる必要があります.詳細は PhysioDesignerサイトの Document をご覧ください
http://physiodesigner.org/documents/pd_documents/sbml_phml_hybrid/index.html.


PhysioDesignerのモジュールにインポートされているSBMLモデルを Garuda経由で CellDesigner に送信する

逆に,モジュールにインポートされている SBML モデルを Garuda 経由でCellDesigner に送信して編集することもできます.

  1. SBML ロゴのあるモジュールの上でマウスの右クリックをします.
    現れるコンテキストメニューの中からGaruda > Send SBML to... を選択します

  2. すると先ほどと同様にSBML ファイルを受信できるアプリケーションのリストが表示されますので,その中からCellDesignerを選択します.

    説明: Macintosh HD:Users:asai:Desktop:8_pd-to-cd_1.png

    すると,モジュールにインポートされていた SBML モデルだけが CellDesigner に送信され,CellDesigner はこれを受信してキャンバス上に展開します.

  3. その後は通常通り CellDesigner 上で編集作業を行うことができます.

    その編集した SBML モデルを再び PhysioDesigner に送り返すことを考えます.

  4. 手順は先ほどと同様,Garuda メニューから PhysioDesigner を選択します.

    すると,これを受け取った PhysioDesigner は,今度は以下のようなダイアログを表示します.

    説明: Macintosh HD:Users:asai:Desktop:pd-receive-sbml.png

    実は,CYP3A4 というモジュールにインポートされていた SBML モデルを CellDesigner に送信するときに,どのモジュールにインポートされていたかという情報がSBML モデルに追記されます. 再度 PhysioDesigner に送り戻されたときには, その情報をたよりにデフォルトとしてそのモジュールに再インポートすることが自動的に想定されます.とはいえ当然ながら他のモジュールを選択する,無視する,という動作を選択することも可能です.

  5. ここで,元々そのSBML モジュールをインポートしていたモジュールに再度インポートし直すのであれば,このダイアログで OK ボタンをクリックします.

補講で紹介したモデルは Physiome.jp のモデル・データベースに収録されています.

http://phdb.unit.oist.jp/modeldb/model/?mid=796&version=2 から直接そのモデルを閲覧,ダウンロードすることができます.

SBML-PHML ハイブリッドモデルのシミュレーション

SBML-PHML ハイブリッドモデルのシミュレーションは Flint で実行できます.

Flint はhttp://physiodesigner.org/simulation/flint/index.html からダウンロードできます.

  1. PhysioDesigner から Flint を起動するには,メニューバーの Simulation から Flint を選択するか,

    説明: Macintosh HD:Users:asai:Dropbox:work:write:実験医学7_tutorial-materail:10_call-flint_1.png

    Garuda メニューの Send PHML to ... から Flint を選択してください.

    説明: Macintosh HD:Users:asai:Dropbox:work:write:実験医学7_tutorial-materail:11_call-flint_2.png

参考:
Henry Stewart TalksのSystems Biology Series で PhysioDesignerを使ったモデリングについてのTalkが閲覧できます。
6. A versatile platform for multilevel modeling of physiological systems

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第8講補講 

Garuda プラットフォーム

今回は具体的な Garuda プラットフォームの利用について説明します。

Garudaはここをクリックしてダウンロードできます。(年末に新バージョンをリリース予定)

以下の2つのワークフローを例に説明します。

注) スクリーンショットはGaruda 1.0 beta public preview版で作成しています。

 

Garudaを使った解析:遺伝子リストからパスウェイへ

操作手順

1) 遺伝子リストを含むデータを用意、Nandiで開く。
Nandiは、データから利用できるガジェットを発見できるガジェット

2) NandiからbioCompendiumガジェットを選択。データが自動的に送られる。

3) bioCompendiumガジェットで、Searchボタンを押すと、KEGGのアノテーションを探索

4) bioCompendiumでGarudaボタンをクリックすると、アノテートされたKEGG パスウェイIDを受け取れるガジェット一覧が表示される。

5) その一覧から、iPath2を選択。

5) iPath2ガジェット上で、表示したい項目、設定などを選択し、Visualizeボタンを押す。

6) iPath2のウェブサービス上で、アノテートされたKEGG IDがハイライト表示される。

 

ターゲットのパスウェイを統合する

操作手順

1) Panther DBガジェットで、遺伝子情報からPathway情報をアノテートする

a

2) Pantherガジェットから、Garudaボタンを押し、CellDesignerでPathwayモデルを開く。

3) CellDesignerで2つ以上のパスウェイモデルを開いた状態で、Merge Modelsガジェットを開く

a

4) 複数のモデルをどのレイアウトでマージするかをMerge Modelsガジェットで指定し、マージする。

 

分子レベルのモデリングから Physiological なモデリングへ

前回の PhysioDesignerの解説を参照のこと。

ガジェットのリクエスト、自分のツールをGaruda対応にしたい等、Garuda プラットフォームに興味のある方は、info@sbi.jp までご連絡ください。

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